肩が巻き気味(巻き肩)の人はダイエットしても太るんですか?

肩が巻き気味(巻き肩)の人はダイエットしても太るんですか?

スマートフォンが1人1台どころか、最近の若者は1人2台を所有している時代。世の中がとても便利になってスマートフォン無しでは生活がままならない程、普及しました。トレーナーの観点から見るとスマートフォンの台頭は姿勢を悪化させたなぁと感じます。特に肩が前側に巻きこむ巻き肩や猫背です。当ジムにも肩が前巻き傾向にある方からよく相談されます。今回は巻き肩についてのお話を書き記したいと思います。今現在、巻き肩で悩んでいる方や、食事量が変わらないけど太るんです!とお悩みの方には是非見ていただきたい内容です。

巻き 肩はダイエットの大敵であり、太る基!

肩が巻き気味だとポッコリお腹になる

肩が巻き気味の人は「肩の先端」が前側に位置

まず始めに理想の姿勢について説明致します。鏡の横に立って「耳たぶ肩の先端・大転子・膝・外くるぶし」が真っすぐ垂直の状態、これが理想の位置となります。上図で言う「肩の先端」が前側に出てしまうと、いわゆる巻き肩になります。この肩が前側に巻き込まれた状態が非常に厄介なのです。肩が前側に巻きこまれる事で背骨も一緒に丸まってしまい、背骨が丸まってしまうとお腹を引き締めている腹筋(腹圧)が緩んでしまいます。私達は腹筋(腹圧)に常に力が入っている事で、内臓を肋骨に格納していますが、肩が前に巻き込まれて腰が丸まると、この腹筋(腹圧)が抜けてしまい、内臓が下垂してしまいます。内臓が下垂すると本来肋骨という頑丈な骨に守られていた内臓が剥き出しになってしまい、外的圧力によって損傷を受けてしまうリスクがあります。そこで脳みそはお腹周りに体脂肪をたっぷり付けて、外的圧力から内臓を守ろうとしてしまいます。これが巻き肩でポッコリお腹が形成されてしまう理屈です。肩が巻き込まれる姿勢によってポッコリお腹になるなんて…とびっくりされるお客様も多いですし、ポッコリお腹を凹まそうと毎日走ったり食事制限をしたりする方もいらっしゃいます。この章で挙げた太る原因は脳みその防衛本能なので、日々のランニングや食事制限では改善が難しい事を覚えておいてください。


巻き肩は姿勢が悪くなり、太る傾向に!

肩が巻き気味だと全体の筋活動量が減る

先ほど肩が前側に巻き込まれる事でポッコリお腹になるリスクがあります!とお伝えしました。巻き肩は残念ながらポッコリお腹だけでなく、全体的に太る傾向にあります。 そもそも肩が前方に巻き始めると、周りの筋肉も連動して引っ張られしまいます。つまり巻き肩が、ソレ単体で引き起こされる事はないのです。肩が前側に巻き込まれると首が前方に押し出されます。いわゆるストレートネックです。更に先ほども記載したように、腰も丸まってしまいます。腰が丸まるという事は専門的に骨盤の後傾と言いますが、骨盤が後傾する事でお尻の筋肉や腿裏のハムストリングスという筋肉の活動量が極端に減ってしまいます。下半身の筋肉量は全身の中でもかなりの割合を占めているので、下半身の筋肉が稼働しない=代謝が下がってしまう=太るという公式が成り立ちます。この公式を見たことがある人が「巻き肩は太るんですか?」と疑問に思われるのかもしれません。どちらかというと肩が巻き込まれてる状態が代謝を下げるのではなく、肩が巻き込まれた事によって姿勢が崩れ、代謝が下がり、太るという流れです。とにもかくにも不良姿勢の状態で体に良い事は1つもないので、太るのが悩みという方もそうでない方も、正しい姿勢を作るようなトレーニングやストレッチは取り入れるようにしてみてください。

巻き肩は四十肩になり、太るリスクに!

肩周辺の筋肉や腱等は非常に複雑に入り組んでます。肩が巻き込まれる事で、この複雑に入り組んでいるけれど相互に助け合ってる関係性が壊れてしまい、筋肉や腱を挟み込んでしまう事があります。この時に痛みが生じて、肩が挙がらなくなる現象を一般的に「四十肩」と言ったりします。これは四十歳になったから起きるのではなく、四十代に多く発症する事から名づけられています。最近ではスマホの影響なのか、三十肩、二十肩とも言われています。私自身も中学校3年生の時に四十肩で悩まされました。この四十肩はポップな名前とは裏腹に、非常に私生活に影響が出てしまい、活動量が大幅に減ってしまいます…つまり四十肩になる前に比べて確実に太る生活になります。また私の場合は四十肩になりながらも部活動をしていたので悪化してしまい、夜中に何度も起きてしまう事も多々ありました。睡眠の質が落ちると太るホルモンが分泌されるので、これも四十肩で太る要因になります。巻き肩は直接的には無いにしろ、間接的に太る体質を作ってしまうので要注意です。

肩が巻き気味の人の共通点とは?

デスクワーカーは肩が巻き気味

デスクワークの姿勢は肩が前側に巻き込まれやすい

結論から言うと、デスクワーカーの方は巻き肩になるリスクが非常に高いです。肩が前に巻いてしまうメカニズムは、簡単に言ってしまうと胸の筋肉の硬さと背中の筋肉の弱さです。筋肉というのは収縮した状態を長く続けると固まってしまうという習性があります。骨折をしてギプスをして生活していると、ギプスを外した時に全く関節が動かなくなるのと同じ原理です。パソコンを覗くまたはパソコン作業をする姿勢は、前かがみになり肩を前側に巻いてしまいます。この状態が長く続くと胸の筋肉は収縮したままになるので、硬くなっていきます。そして筋肉は収縮状態が続くと固まってしまう反面、伸ばされた状態が続くと弱化します。ゴムと同じでずっと引っ張ているとビロンビロンになるのと同じ状態です。背中が丸まった状態でパソコン作業をしていると、背中の筋肉伸ばされっぱなしになるので、どんどん弱くなってしまいます。この2つが同時に起こると巻き肩の完成です。このような基本原理が分かっていると、姿勢の悪さがどの筋肉によるものなのか?またどこの筋肉が弱くて、どこの筋肉が硬いのかがだんだんと理解が出来てきますので、是非何度も読み返してみてください。


最早国民病?スマホで肩が巻き気味に!

スマホを覗く姿勢は肩を前側に巻き込んでしまう

デスクワークに続き、スマートフォンを見る時の姿勢も肩を前に巻き込む大きな要因となります。デスクワークと若干違う点として、スマホはほとんどのが手元や胸元で操作するので、首が前側に倒れる形となります。いわゆるストレートネックの状態となります。ストレートネックで首の骨(頸椎)が引っ張られると、解剖学上肩の骨が前側に巻き込まれるような形になるのです。重度のストレートネックの方で胸を張った姿勢をしている人は居ません。それくらいストレートネックと巻き肩は相互に関係しあっているのです。最近では子供もスマートフォンを持つようになり、ゲームに夢中になっている姿を通勤中の電車内で目撃したりします。まだ筋力が十分に発達していない子供がスマートフォンに夢中になり、肩が巻き込まれた状態が常態化すると将来様々な障害に見舞われるかと思います。それは巻き肩だけでなく、太る体質になってしまったり、腰痛や膝痛などの関節痛まで及びます。老若男女問わずにスマホの取り扱いには注意してください。

肩が巻くのと猫背は別物だった!!

良く巻き肩の話をすると「猫背とは違うんですか?」と聞かれる事があります。猫背はあくまでも肋骨部分が潰れて丸まってしまう状態、肩が前側に巻き込まれて肩だけが内巻きした状態が巻き肩です。そして両方併発している人もたくさん居ます。巻き肩の人の特徴として胸の筋肉の中でも「小胸筋」という筋肉の拘縮が観測できます。この小胸筋は肩甲骨の烏口突起という部分に付着していて、肩甲骨と肩関節を直接内側に巻き込む作用があります。つまり小胸筋が硬いと、直接的な要因として巻き肩を形成してしまうのです。

巻き肩を改善してダイエット成功者へ!

肩の巻き込み改善は胸のストレッチが第一

肩の巻き込みを解消するストレッチ

胸の筋肉が硬くなってしまうと肩が内側に引っ張られ、巻き込まれる形になります。硬くなってしまった筋肉はストレッチで緩める事が可能です。そこで紹介したいのが、上図にあるようなストレッチです。やり方としては、まず壁に右の前腕部分を当てます。この時、脇と肘の確度がそれぞれ90度くらいになるようにしましょう。そのまま右足を一歩前に出します。肩を支点にして身体全体を左に旋回しましょう。これで右側の胸の筋肉がストレッチされるのが感じられるかと思います。更に強度を上げる場合は、体を旋回しながら体重を前方にかけてみてください。ストレッチ感がより強く現れます。なかなかストレッチの時間を確保してと言っても習慣化出来ない方が多いので、私はお客様にトイレに立つたびにこの肩のストレッチを行ってくださいとアドバイスします。是非コラムを読んでくださってる皆さんも、トイレでストレッチなら思い出せるかと思いますので実践してみてください。


背中を鍛えて肩の巻き込みを修復しよう

肩の巻き込みを改善する背中のトレーニング

続いて背中のトレーニングを紹介します。背中の筋肉は肩が巻き気味の方は弱化しているので、ストレッチよりも鍛える必要があります。パーソナルジムはスポーツクラブに通われてる方は「らっとプルダウン」や「シーテッドロウ」というトレーニングマシンがお勧めです。是非トレーナーの方に「肩の巻き込みを改善したいんですけど」と言って、正しいフォームを聞いてみてください。パーソナルジムやスポーツクラブに通われていない方は上図にあるようなトレーニングが手軽に実践出来るのでお勧めです。チューブの無い方は大きめのタオル等で代用可能です。前習えの状態から肩甲骨を寄せるようにしてチューブを引いてきます。この時、肘が落ち過ぎないように注意しましょう。肩の前方部分を後ろに引くイメージで行うと、肩甲骨が寄りやすくなります。このトレーニングを20回×3SETを2日に1回程度で構いません。一ヶ月後にはかなりの確率で肩の巻き込みが改されますよ。

肩のインナーマッスル強化も改善に必須

肩の巻き込みを改善するインナーマッスルトレーニング

肩が前方に巻き込まれるのは解剖学的に診ると上腕骨という腕の骨が内回し(内旋)している事が原因です。単純な理論ですが内回しされてしまった肩は外回しにしてあげれば良いのです。その時にお勧めなのが上図にあるような肩のインナーマッスル強化のトレーニングです。上図は肩のインナーマッスルを網羅的に鍛える為のトレーニング方法なので3種類掲載されていますが、前述した内回しの肩を外回しにするトレーニングは図の真ん中のトレーニングです。片手でチューブを持ち、もう片手で外側に引っ張るというトレーニングです。チューブを持つ際は肘は90度の状態にして、肩が動かないように注意します。腕の骨(上腕骨)を回しているイメージで行うと肩のインナーマッスルに効いてきます。チューブの強度にもよりますが、20~30回程度を目安に1SETやってあげましょう。大体3日に1度くらいのペースで構いません。インナーマッスルは小さな筋肉なので、トレーニング頻度が高いとケガに繋がってしまいます。チューブが無い人はエアーでやっても効果がありますので、フォームを意識しながら行ってみてください。

まとめ

いかがでしたか?今回は肩が内側に入ってしまう、いわゆる巻き肩についてコラムを書きました。情報過多の世の中ですし、誰でも情報発信が出来るので誤った情報が氾濫しています。正しい情報を取得する目を養って、ボディメイクを通して人生の質を向上させてみてください。肩のストレッチと肩のトレーニングを紹介しましたが、間違ったフォームで実践すると逆効果になってしまうので、ちゃんとした方法を知りたいという方はぜひ一度、体験にいらしてください。

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